これまでの活動履歴

原子力防災学習

見附市立見附中学校

見附市立見附中学校の3年生向け授業で、原子力災害についての防災学習が行われました。
この日は、原子力文化財団のご紹介で、東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンター名誉教授の馬場護氏をお迎えし、放射線研究の専門家によるお話を聞く貴重な機会となりました。

今年度の3年生の総合的な学習の時間では、年間を通して原子力や平和について知り、公平な立場で物事を判断できることがねらいとなっています。
この翌日には、実際に柏崎にある東京電力サービスホールを見学し、原子力のエネルギー利用について学びます。
馬場教授からは、福島原発事故の教訓を踏まえ、原子力発電の仕組みや放射線・放射能についての概要を学び、柏崎刈羽原子力発電所では福島原発の事故を受けて、どのような災害対策を取っているのかをお話しいただきました。

その上で、見えない・聞こえない・においのない・さわれない放射線を測ることのできる「アルファちゃん」と「ベータちゃん」「はかるくん」という測定器を用いて、子どもたちは身近にあるものを試料で放射線を測定する実験も体験しました。

その後の質疑応答では、生徒から多くの質問が出されました。

「α線とβ線は何が違うのか」という質問に始まり、「柏崎刈羽原子力発電所は稼働しても良いのか」、「除染した後の放射性物質はどこへ行くのか」、「今後、日本は原子力に頼るべきなのか、自然エネルギーにシフトすべきなのか」という鋭い質問まで出てきました。
馬場教授には、専門家だからこその深い視点を持って、生徒たちのいろんな質問にも非常に真摯な対応でお答えいただきました。

周りにある物事を知り、自分の中にある率直な問いをぶつけていくことで、判断力を培う基礎となっていくのだろうなと思います。
子どもたちの「自分で考え、判断する力」の育成を存分に感じられた授業でした。

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公益社団法人 中越防災安全推進機構

公益社団法人 中越防災安全推進機構は、中越地震に関する記録や研究活動を推進・支援するとともに、研究成果を安心・安全な地域づくりや防災安全産業の振興に役立てようと日々活動をしています。学校や地域での継続した防災教育のサポートを行っておりますので、防災教育にお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください!

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