これまでの活動履歴
災害時に役立つパッククッキング講座
長岡市立東中学校
長岡市立東中学校の3年生は、総合的な学習の時間で、いくつかのコースに分かれて、年間を通じて学習をしています。
その一つに防災コースがあり、選択をした35名はきおくみらいに見学に訪れたり、近隣の保育園と合同避難訓練を行なったりと、実践的な学習を行なってきました。
目次
- 1. 校内の受水槽の場所を知る
- 2. パッククッキング開始
- 3. 講師 高野さんの体験談
校内の受水槽の場所を知る
この日は、中越大震災当時に小千谷で被災した、高野真弓さん(元おぢや震災ミュージアムそなえ館スタッフ)を講師に迎えて、災害時に役立つ「パッククッキング」について学びました。
パッククッキングとは、ポリ袋に食材を入れて湯せんで火を通す調理法のことです。
災害時にたとえライフライン(ガスや水道や電気)が使えなくなっても、卓上コンロ・水・ポリ袋・鍋などの調理器具があれば、簡単に温かいものが食べられます。また、鍋の中で同時に複数のものを調理することができるので、時短や節約にもなるほか、アレルギー食や、お年寄り・赤ちゃん向けの軟食も同時に作れるのが大きな特徴です。
東中学校には受水槽があり、生徒たちにお昼休みを利用して汲んでもらった水を利用して、調理をしてもらいました。受水槽の場所や使い方を知る、という訓練も兼ねています。
パッククッキング開始
講師 高野さんの体験談
被災をして、それまでの生活とは一変してしまったこと、特に小さな子どもを抱えていたこともあって、その日に家族で食べるものを確保するのに苦労したこと、被災生活を通して「食」の大切さを実感し、12年たった今でも日常生活に取り入れてる工夫などなど、実際の被災体験を交えた高野さんの話は、非常に実感がこもっていて生徒の心にもとても響いたのではないかと思います。
この日は、白米を炊いたほかに、切り干し大根のサラダと、家に常備してそうな材料を駆使して創作料理にも挑戦してもらいました。
パスタをゆでたり、レトルトのカレーや缶詰、ふりかけを活用したり、生徒が自分たちで考えて一生懸命工夫していました。
普通のお皿は使わずに、紙食器を作りポリ袋を上から被せて、お皿として使用しました。
災害時には、お皿が割れてて使えなかったり、水が貴重なので洗い物を減らす工夫として、紙食器の作り方も一緒に覚えておくと便利ですね。
大切なのは、普段から非日常を意識して、こういった方法を日常に取り組んでおくことです。
今日習ったことを、お家の人にも伝えて、ぜひ家庭でパッククッキングにチャレンジしてほしいと思います。
この記事を書いた人
公益社団法人 中越防災安全推進機構
公益社団法人 中越防災安全推進機構は、中越地震に関する記録や研究活動を推進・支援するとともに、研究成果を安心・安全な地域づくりや防災安全産業の振興に役立てようと日々活動をしています。学校や地域での継続した防災教育のサポートを行っておりますので、防災教育にお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください!