きおくみらい見学&グループワーク

9/14~16の3日間に渡り、長岡市立宮内中学校3年生の皆さんがきおくみらいに来てくれました。
3年生6クラスが、1日2クラスずつに分かれて来館し、展示見学とグループワークを行ないました。

展示見学では、15分のシアター映像を見て、展示パネルや航空写真での中越地震の概要説明を受けた後、iPadを操作しながら、各被災地にまつわる情報を検索しました。

災害食

北条小学校では、防災に関しての学習を続けています。
食に関しても取り組みたいと意見が出て、栄養士の先生とともに、災害食について取り組むことになりました。

原子力防災学習

見附市立見附中学校の3年生向け授業で、原子力災害についての防災学習が行われました。
この日は、原子力文化財団のご紹介で、東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンター名誉教授の馬場護氏をお迎えし、放射線研究の専門家によるお話を聞く貴重な機会となりました。

今年度の3年生の総合的な学習の時間では、年間を通して原子力や平和について知り、公平な立場で物事を判断できることがねらいとなっています。
この翌日には、実際に柏崎にある東京電力サービスホールを見学し、原子力のエネルギー利用について学びます。
馬場教授からは、福島原発事故の教訓を踏まえ、原子力発電の仕組みや放射線・放射能についての概要を学び、柏崎刈羽原子力発電所では福島原発の事故を受けて、どのような災害対策を取っているのかをお話しいただきました。

その上で、見えない・聞こえない・においのない・さわれない放射線を測ることのできる「アルファちゃん」と「ベータちゃん」「はかるくん」という測定器を用いて、子どもたちは身近にあるものを試料で放射線を測定する実験も体験しました。

その後の質疑応答では、生徒から多くの質問が出されました。

「α線とβ線は何が違うのか」という質問に始まり、「柏崎刈羽原子力発電所は稼働しても良いのか」、「除染した後の放射性物質はどこへ行くのか」、「今後、日本は原子力に頼るべきなのか、自然エネルギーにシフトすべきなのか」という鋭い質問まで出てきました。
馬場教授には、専門家だからこその深い視点を持って、生徒たちのいろんな質問にも非常に真摯な対応でお答えいただきました。

周りにある物事を知り、自分の中にある率直な問いをぶつけていくことで、判断力を培う基礎となっていくのだろうなと思います。
子どもたちの「自分で考え、判断する力」の育成を存分に感じられた授業でした。

新潟市中学校長会 講演会

新潟市にあるビッグスワン研修室で、新潟市中学校長会が行われ、防災をテーマとした講演会を行ないました。
参加した校長先生は62名。
校長先生方なので、「災害に強い学校づくりとは」を考えながら、お話を聞いていただくように伝えました。

まず、熊本地震の被災地支援に向かったスタッフ2人から、被災現場と避難所の様子、そして避難所で子どもたちがどんな様子だったのかを話してもらいました。
中学生や高校生などが小さい子どもの遊び相手になっていたり、プールからバケツに水を汲んで運ぶお手伝いをしていたりと、自分にできることを考えて避難所のお手伝いをしていた小中学生の様子をお伝えしました。

その上で、校長先生方には、

  • 自校の防災についての取組(10点満点中何点か)
  • 災害に強い学校とはどういうことか(ご自分の考え)
  • 自校でこれから取り組みたいこと

について考えをまとめて、隣の人と2人組になってシェアをするペアワークをしていただきました。
話は大いに盛り上がり、たった5分の時間ではもったいない程の内容の濃い意見交換となりました。

自校の防災の評価では5~6点の点数をつける校長先生が多かったのですが、8点という高得点をつけた先生から「地域とのつながりが大切になってくると思う」とのご発表をいただきました。

熊本での避難所でも、地域との連携体制がうまくいっている所とそうでない所で、当然のことながら運営の在り方に差が出ていました。
地域自治が盛んな所もあれば、そうでない所もあるのが現状です。
また、学校の先生方が得意なこと、地域の方が得意なことがそれぞれあるはずです。
連携するには、まずお互いの状況をよく知ることが肝要になってきます。

学校内での防災教育や職員の防災体制、災害時の地域との避難所運営も学校に求められる取り組みです。
多忙を極める先生方ですが、日頃からの取り組みにぜひ取り入れて、「災害に強い学校づくり」を考えるきっかけにしていただけたら幸いです。